アジロ塗装とは

アジロ塗装とは、塗料を網の目の様に塗り付ける手法の呼び方です。
「きれいに仕上げたい」「膜厚を付けたい」「塗りムラを無くしたい」


そうした職人さんたちの努力が生み出した方法です。
といっても、誰でも出来るわけではありません。それなりの技術と経験を必要とします。
(現場経験が1~2年ではちょっと難しい!)
と、いっても、新しい方法ではありません。知っている人は知っています。

アジロ塗装の3つの特徴

膜厚がつく

壁一面均等に厚い膜厚が付く為、長持ちします。
しかし、塗料を多量に使用するので、コストがかかってしまいます。
なので、コストダウンを図っている業者では不可能な手法です。

ムラ無く仕上がる

町中で外壁に縞模様の付いた家、ビルなどを見かけたことはありませんでしょうか。
これは膜厚が薄いために付いたものです。アジロ塗装法を使わなくても、しっかりと工程数を確保し丁寧に塗ってあればこんな跡は付きません。逆に言えば、時間と手間を省いた結果の現れです。

未熟な職人には真似できない手法

「親方」がこの方法を知ってはいても、ある程度の熟練(ローラー捌き)が必要なので、口頭で教わったところで出来る技ではありません。

塗り方の違い

個人の癖と言うか塗り方に個人差があることが問題で、初心者はどんどん塗広げてしまいます。

上手な人は例えば1m四方くらいずつきれいに仕上げていきます。
全体を同じような仕上がりの連続体と考えている感じです。
初心者は「全体を一面!!」と考えてでもいるように、とにかくいっぺんに仕上げようと、手広く手早く塗り上げようとします。

ですから手元の近くでは力が入り、手元から遠くなれば力が入らず、そこで塗りむらが生じます。

システムとして統一された塗装

先の例にもあるように、1m四方位ずつ(単位面積)、ネタ(塗材)を配って、ならして、仕上げる。という癖を身体に覚えさせることが大事です。これを職人に徹底させることが条件です。

◎ 一度に塗り広げる範囲を職人の皆が一定にすること。
◎ 目安としてローラーの模様をそろえること(スチップル模様)。

それがここで言うところのシステム。その方法の一つが「アジロ(アミジロ)塗装法」。
網の目の様に塗りつけるのですが、これを実行していると、

(1) 塗り残しの可能性が低くなります。
(2) 常に一定の膜厚が得られ易く、その加減が容易です。

例えば弾性材(※)を塗り付ける場合、ローラーの模様を一定にそろえる事で水の混入の多寡(たか)が直ぐ解り、
修正することで、塗りむらが無く、綺麗に仕上がります。ひび割れの多い壁面では水を少なくします。
(水分の多い材料では、限界を超えて多量に塗りつけると、流れてしまって、ローラーの模様がうまく付きません。)
 

(※) 弾性材・・・

ゴムの様に伸び縮みする材料。
これを使うと、ひび割れの進行をある程度、防ぎます。だからこそ膜厚を必要とする材料、とも言えます。

縦縞、横縞、ダメ込み(縁取り)の跡の謎

アジロ塗装とは違い、こすりつける様に塗っていると、変な書き方ですが、壁が「もっと吸いたい!!、もっと吸えるよ!!」と言ったところで無視していくことになります。
で、二回目の塗りになって、そこで吸い込む。
もし、そこで終わりであれば、十分、材料を吸い込んだ所とそうで無いところが艶の違い等となってあらわれてしまいます。

又、同じ吸い込むにしても、一方方向にローラーを捌くだけだと、どうしてもその方向にローラーを捌いた跡が出てしまいがちです。

そこで編み目のように塗る、と言うことが意味を持ってくるわけです。
怖いのは塗った直後は丁寧に塗ろうが、でたらめに塗ろうが解りにくいこと。
数年経って「何だ!こりゃ!!」となること、必至です。
(住宅街を歩いてみましょう。)・・・要は塗る対象物に十分、材料を吸わせてあげる事です。